治療方法/法則/治法治則用語 古典古医書抜粋解説 (C)東洋医学・鍼灸・漢方辞典dictionary oriental medicine

培土生金 ばいどせいきん

培土生金とは?

 この記事のポイント

「培土生金」は、肺の虧虚がある場合に、脾の力も一緒に回復させながら肺を補う治療方法である。

「培土生金」の概念

どんなときに使う治法か?

「培土生金」は、肺の虧虚がある場合に、脾の力も一緒に回復させながら肺を補う治療方法である。
症状としては、肺虚久咳、痰多清稀という肺の症状があり、かつ食欲減退、肚腹作脹、大便稀糖、四肢無力といった脾の症状もみられ、甚だしい場合は浮腫も現れる。
舌質:淡、舌苔:白、脉:濡細などがみられる。

どのような原理で用いられるか?

「培土生金」は肺を助ける治療方法であるが、先ずは脾の力を回復させる必要がある。
これは、脾と肺の間には、五行の「土生金」という母子関係があることによっている。
母である脾を補うことで脾が元気になって力を増す。
増された脾の力が母子関係の肺に注いでいくので、肺が助けられることになる。
このような原理原則に基づく治療法則のことを「培土生金」といい、またこの原理から「補脾益脾」ともいう。

利用される生薬

党参茯苓白朮山薬木香陳皮半夏など

この記事を書いた人

源保堂鍼灸院・漢方薬店薬戸金堂 瀬戸郁保

瀬戸郁保
IKUYASU SETO

鍼灸師・登録販売者・国際中医師

古医書に基づく鍼灸を追究しさらに漢方薬にも研究を拡げています。東洋医学の世界を多くの方に知っていただき世界の健康に貢献したいと思います。
東京の表参道で、東洋医学・中医学に基づいた源保堂鍼灸院・漢方薬店 薬戸金堂を営んでおります。

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