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酸棗仁湯 さんそうにんとう

方剤名方剤学用語(C)東洋医学・鍼灸・漢方辞典

酸棗仁湯 さんそうにんとう

出典

『金匱要略』

分類

  • 安神剤
    • 重鎮安神
    • 滋養安神 ← 酸棗仁湯

組成

  • 酸棗仁(15~18g)
  • 甘草(3g)
  • 知母(8~10g)
  • 茯苓(10g)
  • 川芎(3~5g)

効用

  • 養血安神
  • 清熱除煩

主治

虚労虚煩による不眠、心悸盗汗、頭目眩暈、咽乾口燥、脈細弦

組成・方解

酸棗仁湯が適応する証について

酸棗仁湯の出典原書には、その主治が「虚労虚煩不得眠」とある。
心悸盗汗、咽乾口燥は、ともに肝血不足で血が心を養えないため(血不養心)である。
陰虚内熱のため虚煩不眠、心悸盗汗が現れる。
頭目眩暈は血虚肝旺、虚陽上擾のためである。

方解

  • 君薬:酸棗仁
    酸棗仁は先煎されて養肝血、安心神の主薬となる。
  • 佐薬
    川芎:調養肝血
    茯苓:寧心安神
    知母:補不足之陰、清内炎の火、ともに滋清兼備之功
    甘草:清熱和薬

諸薬が配伍されることで、養血安神、清熱除煩の効果を収めることができる。

心肝の血がその源を滋養されると、陰昇陽潜することになり、これによって失眠と一切の陰虚陽浮の証は皆自ずから癒えていく。

附方

定志丸 ていしがん

酸棗仁湯と定志丸の違い

定志丸は心気不足の心怯善恐、夜卧不安の証に用いる。故に補心益智、鎮怯安神が主となる。心気を旺盛にしておけば、心怯、不眠などの症状は自ずから去る。
一方の酸棗仁湯は、肝血不足によって血が心を養えないときの虚煩不眠の証に効果的で、故に養血寧心、清熱除煩が主となり、心をして血養、陰昇陽潜をなすことができ、虚熱が退き、虚煩不眠などの症状が自ら癒えることになる。

参考資料

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