逍遥散
逍遥散 しょうようさん
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出典
『太平恵民和剤局方』
分類
- 和解剤
- 和解少陽
- 調和肝脾 ← 逍遥散
- 調和腸胃
効用
- 疏肝解鬱
- 健脾和営
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主治
肝鬱血虚にして両脇作痛、寒熱往来、頭痛目眩、口燥咽乾、神疲食少、月経不調、乳房作脹、脈弦にして虚。
組成・方解
逍遥散にまつわる生理学
逍遥散は、肝鬱血虚・脾失健運の証のために設定されている。
- 肝の生理
- 蔵血作用
- 性質: 条達
- 疏泄作用
- 体陰用陽
七情鬱結すると上記の肝の生理が失調する。
- 肝の生理が失調すると・・・
- 肝失条達
- 陰血暗耗
- この状態が続くと・・・
- 生化の源が不足する → 肝体失養 → 肝気横逆
- 肝気横逆したときの症状: 脇痛、肝熱、頭痛、目眩など
次に脾の状況を見ると
- 脾虚 → 運化無力 → 神疲食少・脾虚気弱 → 統血無權
このような肝と脾の状況が重なると・・・
- 疏泄不利 + 統血無權 → 月経不調・乳房脹痛
治療としては・・・
- 疏肝解鬱
- 養血柔肝
方解
- 君薬
- 柴胡
疏肝解鬱
- 柴胡
- 臣薬
- 佐薬
- 白朮
健脾袪湿・運化有權・気血有源 - 茯苓
健脾袪湿・運化有權・気血有源
- 白朮
- 使薬
- 炙甘草
益気補中・肝の急を緩める - 生姜(焼過)
温胃和中の効果が増す - 薄荷(少許)
柴胡の疏肝解鬱・散肝鬱を助けて熱を生じる。
- 炙甘草
逍遥散は以上のような配伍で、肝体を補い、肝用を助ける。気血兼願、肝脾并治、立法全面と、とても周到に計画された調和肝脾の名方である。
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附方
日本では逍遥散よりも加味逍遥散がよく使われる。
加味逍遥散、黒逍遥散について以下のリンク先をご覧下さい。
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参考資料
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