藿香正気散 かっこうしょうきさん
藿香正気散 かっこうしょうきさん
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出典
『太平恵民和剤局方』
分類
- 祛湿薬
- 燥湿和胃 ← 藿香正気散
- 清熱祛湿
- 利湿滲湿
- 温化水湿
- 祛風勝湿
組成
※用量は、中国の教材である『方剤学』(上海科学技術出版社)を採用しています。日本用とは組成が異なることもあるので、注意してください。
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効用
- 解表化湿
- 理気和中
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主治
外感風寒、内傷湿滞
霍乱吐瀉、発熱悪寒、頭痛、胸膈満悶、脘腹疼痛、舌苔白膩、および山嵐瘴瘧など
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組成・方解
藿香正気散は霍乱吐瀉の常用方
藿香正気散は、霍乱吐瀉の常用方である。
その証とは、外感風寒、内傷湿滞、清濁不分、揮霍変乱にしてなるもの。
外感風寒によって衝陽被鬱になると、悪寒発熱、頭痛、湿濁内阻、気機不暢になる。
これにより、胸膈満悶、脘腹疼痛になる。
湿滞脾胃になると、清気不昇、濁気不降になるので、霍乱吐瀉を発する。
この場合、舌苔は白膩になり、湿鬱の証となる。
治療は、外散風寒、内化湿濁になる。
これは、和中理気を兼ねたものである。
方解
- 藿香
君薬。辛散風寒、芳香化濁、かつ昇清降濁を兼ねるので、よく霍乱を治す。 - 蘇葉・白芷
臣薬。辛香発散で、藿香の外感風寒作用を助け、かつ芳化湿濁も兼ねる。 - 半夏・陳皮
燥湿和胃、降逆止嘔 - 白朮・茯苓
健脾運湿、和中止瀉 - 厚朴・大腹皮
行気化湿、暢中除満 - 桔梗
宣肺利膈。解表に利し、化湿に益す。 - 生姜・大棗・甘草
調和脾胃、諸薬を調和する。
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附方
六和湯
出典
『医方考』
組成
砂仁、半夏、杏仁、人参、白朮、藿香、扁豆、赤茯苓(各6g)
木瓜(4.5g)、厚朴(3g)、甘草(2g)
藿香正気散から
減じたもの:蘇葉、白芷、大腹皮、陳皮、桔梗
加えたもの:人参、扁豆、木瓜、杏仁、砂仁
効用
健脾化湿、昇清降濁
主治
夏の飲食不調、湿傷脾胃、霍乱吐瀉、胸膈肥満、舌苔白膩
藿香正気散と六和湯の比較
藿香正気散と六和湯は、ともに化湿和中をして霍乱吐瀉を治療する。
藿香正気散は、藿香が君薬で解表をよくするので、こちらは外感風寒、内傷湿滞の証となる。
六和湯は、人参が君薬になるので、健脾に重点がおかれている。よって六和湯は、湿傷脾胃、清濁不分の証を主治することになる。
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