四君子湯
四君子湯 しくんしとう
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出典
『太平恵民和剤局方』
分類
- 補益剤
- 補気剤 ← 四君子湯
- 補血剤
- 補陰剤
- 補陽剤
効用
- 益気健脾
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主治
- 脾胃気虚証
面色萎白、語声低微、四肢無力、食少あるいは便溏、舌質淡、脉細弱
組成・方解
組成・方解
- 君薬
- 人参(10g):甘温・大補元気・健脾養胃
- 臣薬
- 白朮(9g):苦温・健脾燥湿
- 佐薬
- 茯苓(9g):甘淡・滲湿健脾
- 白朮と茯苓は、相合して健脾除湿の効果を強めて、運化作用を促進する
- 使薬
- 炙甘草(6g):甘温・調中
全生薬が配伍されることによって、益気健脾の効果が相乗効果で益していく。
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応用
1.脾気虚証
四君子湯の主治証は脾胃気虚証である。
飲食労倦によって脾胃を損傷し、気血生化の源が不足するに至ったのが脾胃気虚証である。
脾胃気虚証は、脾虚不運、胃納呆滞になってしまい、飲食減少、大便不実にもなっていくので、益気健脾が治療方針となる。
2.補気薬の基本で附方も多い
四君子湯は脾胃の気を健旺にし、運化を正常に回復する。その結果、四君子湯は資生気血の要薬となる。
このため、四君子湯は補気薬の基本ともいえる。
後世になると、補気健脾を主とする方剤として、四君子湯から多くの附方が派生していくことになる。
3.理中丸との違い
四君子湯と理中丸の生薬を分析すると、一味しか差がない。
これには、以下のような方剤の意図の違いがある。
- 四君子湯 = 人参 白朮 茯苓 甘草 = 益気健脾に重点を置く
- 理中丸 = 人参 白朮 生姜 甘草 = 温中祛寒に重点を置く
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附方
- 異功散 : 四君子湯 + 陳皮
- 六君子湯 : 四君子湯 + 陳皮 + 半夏
- 香砂六君子湯: 四君子湯 + 陳皮 + 半夏 + 香附(現代は木香を多用) + 砂仁
- 保元湯
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古医書抜粋
- 『医方考』呉崑
夫面色萎白.則望之而知其気虚矣.言語軽微.則聞之而知其気虚矣.四肢無力則問其気虚矣.脉来虚弱則切而知其気虚矣.
参考資料
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