桂苓甘露飲 けいりょうかんろいん
「桂苓甘露飲」とは?
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出典
『宣明論方』
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分類
- 祛暑剤
- 祛暑清熱
- 祛暑解表
- 祛暑利湿 ←桂苓甘露飲
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組成
- 茯苓(30g)
- 甘草(6g)
- 白朮(12g)
- 沢瀉(15g)
- 官桂(3g)
- 石膏(30g)
- 寒水石(30g)
- 滑石(30g)
- 猪苓(15g)
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効用
- 袪暑清熱
- 化気利湿
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主治
中暑受湿。
発熱頭痛、煩渇引飲、煩渇引飲、小便不利、および霍乱吐下にも
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組成・方解
桂苓甘露飲の組成について
桂苓甘露飲は、六一散に五苓散を加えたものに、さらに石膏、寒水石を加えたもの。
桂苓甘露飲の目的・主症状・治療方針
桂苓甘露飲の主要な目的は、すでに暑熱を受けたものがさらに進んだものに対してである。
また、水湿内停証にも効果がある。
暑熱が傷るため、発熱頭痛が見られる。
熱盛傷津なので、煩渇引飲にもなる。
また湿盛於裏なので、阻滞気機となって小便短少も見られる。
暑湿ともに盛んなため、内傷脾胃、昇降失司、清濁相乾、すなわち霍乱吐下の証でもある。
そこで治療方針は、暑熱の邪を清解することになる。また、膀胱の気化作用を助けて小便を利するようにする。
方解
- 六一散:祛暑利湿
- 石膏・寒水石:大寒、清解暑熱の効果を強くするため
- 官桂:下焦の気化作用を助ける
- 猪苓・茯苓・沢潟:合せて利水祛湿
- 白朮:健脾をして昇降の機を正常にする
以上のことから暑消湿去で諸証が自ずから癒えることになる。
桂苓甘露飲は、清暑利湿の力が強いので、暑湿ともに盛んで諸症状が重いときに適用される。
追記
『儒門事親』には、桂苓甘露飲から猪苓を去り、三石の用量を一半に減らして、人参、藿香を各半両、葛根一両、木香一両を加えた桂苓甘露飲があるが、こちらは伏暑煩渇、脉虚水逆を主治とし、大人や小児の暴注瀉水が止まないものに適用される。
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参考資料
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