二至丸 にしがん
「二至丸」とは?
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二至丸の出典
『医方集解』
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二至丸の分類
- 補益剤
- 補気
- 補血
- 気血双補
- 補陰 ← 二至丸
- 補陽
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二至丸の組成
- 女貞子
- 旱蓮草
※各生薬の用量は、『方剤学』(上海科学技術出版社)第45版による。
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二至丸の効用
- 補腎養肝
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二至丸の主治
肝腎陰虚
口苦咽乾、頭昏眼花、失眠多夢、腰膝痠軟、下肢痿軟、遺精、早年白髪
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二至丸の方解
二至丸の証の解説
二至丸は肝腎陰虚証に用いる。
腎は骨を主り、髄を主るが、腎陰虚になると、陰精が下部を濡潤することができなくなる。
故に下肢痿軟となり、また陰精が上部を栄ずることができなので、頭昏となる。
足少陰腎経は舌を貫き喉を循ので、陰精が昇らなくなると、舌燥咽乾となる。
肝は目に開竅するが、肝血が上部を滋せないと、眼花になる。
肝は魂を蔵するが、肝陰虚になると魂の舍を守ることができなくなる。そのために多夢となる。
肝腎陰虚になると相火が蔵さなくなるので、精関不固となって夢遺あるいは滑なる。
方解
女貞子は、肝・苦・涼で、滋腎養肝の作用がある。
旱蓮草は、甘・酸・寒で、養陰益精、涼血止血の作用がある。
二至丹の生薬は以上の二つだけで、その性質も和平である。補肝腎陰血にして滋膩しないので、屏補肝腎の方剤である。
二至丹にはもう一つ、桑椹を加えたものがある。
桑椹は甘・寒で、滋陰補血の作用があるため、それが加わることで滋腎益肝のはたらきが強まる。
また、二至丹は丸剤であるため常に服用しても、作用が緩やかなので、肝腎陰虚証に対してもゆっくりと穏やかに効くという利点がある。
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附方
桑麻丸(別名:扶桑丸)
『医方集解』
桑葉(300g)、巨勝子(黒脂麻)(120g)、白蜜(300g)
効用: 滋肝腎、清頭目、助風湿
主治: 陰虚血燥、頭暈眼花、久咳不癒、津枯便秘、風湿麻痺、肌膚乾燥など
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参考資料
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