昇提中気
「昇提中気」とは?
昇提中気の定義
昇提中気とは、中気下陥を治療する方法である。
中気とは、脾気を指す。
昇提中気の解説
通常の健康な状態であれば、脾気が上昇すると、それにつれて水穀之精微も上っていき、肺に輸送される。そこからその他の臓器へ運ばれて栄養される。
この健康な状態が崩れ、中気下陥(脾気下陥、脾気虚になって中気が上らず下陥した状態)になると、久瀉、脱肛、子宮脱垂などの証が出現する。さらに脾が病んで九竅不通となっていくこともある。
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昇提中気の内容
中気下陥に対しては、上らなくなった脾気の回復が必要となるが、補気の方法を用いて脾気虚を治療することが「昇提中気」という方法になる。
脾気が回復して旺盛になれば、下陥が解消され、中気下陥の症状は自然と治っていく。
また、脾気虚が甚だしくなったことによる小便不利に対しても、昇清降濁の作用が回復するため、小便が通じるようになる。
代表的な方剤は、補中益気湯になる。
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