三稜 さんりょう
三稜とは?
この記事のポイント
三稜には破血祛瘀、行気止痛の作用がある。莪朮と一緒に用いることが多い。
三稜の出典
『本草拾遺』
三稜の別名
荊三稜
京三稜
三稜の性味・帰経
- 性味
苦
平 - 帰経
肝経・脾経
三稜の分類
- 活血祛瘀薬 ← 三稜
三稜の効能
- 破血祛瘀
- 行気止痛
三稜の効能・作用
1.気滞血瘀による経閉腹痛および癥瘕積聚などの証
三稜には、気滞血瘀による経閉腹痛および癥瘕積聚などの証に対して、莪朮と同様の効果がある。
破血作用に関しては三稜の方が莪朮よりも強く、行気止痛の作用は莪朮には劣る。
そこで、莪朮と配伍することでこのような証候に対して効果を発揮させやすくなる。
血瘀経閉腹痛の治療に三稜丸が用いられるが、これは三稜と莪朮を同時に用いて、川芎・牡丹皮・牛膝・大黄・延胡索を加えたものである。
2.食積気滞、脘腹脹痛
三稜には行気消積作用があり、莪朮、青皮、麦芽などと配伍される。
もし脾胃虚弱の証がある場合は、党参、白朮などの益気補脾薬と一緒に用いると良い。
三稜の用量用法
3~10g
醋炒すると止痛効果が強まる。
三稜の使用注意
月経過多、妊婦には用いないようにする。
参考資料
この記事を書いた人
瀬戸郁保
IKUYASU SETO
鍼灸師・登録販売者・国際中医師
古医書に基づく鍼灸を追究しさらに漢方薬にも研究を拡げています。東洋医学の世界を多くの方に知っていただき世界の健康に貢献したいと思います。
東京の表参道で、東洋医学・中医学に基づいた源保堂鍼灸院・漢方薬店 薬戸金堂を営んでおります。
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