『簡明 皮膚疾患の中医治療』

『簡明 皮膚疾患の中医治療』

 本の概要

  • 著者:楊達・楊暁波
  • 出版社:東洋学術出版社
  • おすすめ度:☆☆☆☆☆
  • 揚達先生、楊暁波先生ともに、イスクラ産業に所属する中医師で、主に皮膚科、美肌などの分野に精通し、これまでにも多くの講座の講師を担当し、皮膚科関連の著書も多数ある。

 『簡明 皮膚疾患の中医治療』の著者である楊達先生と楊暁波先生は、長年イスクラ産業の中医学講師として活躍してきた方で、とくに皮膚科の専門として人気があります。

次に本書の内容でありますが、第1章に「経穴学概論」があり、その中で「経穴の概念と形成過程」という歴史から始まり、「経穴の定位法(骨度法)」という主穴の法則、そして「要穴の概念と意義」の中では、五行穴、十二原穴、十五絡脉といった経穴の中でも重要な位置を占めているツボの主治や活用法をまとめおり、それだけでも相当な誌面を割いています。
そして続く第2章以下は、十二正経と任脉と督脉を併せた十四経のツボと、経外奇穴が記されています。

他の経穴の本にない特長としては、各ツボの解説に「穴名の由来」、「出典」、「別名」といった古典の内容が記されているところではないでしょうか。こういった記述は、実際の古典に接したときに有り難い情報源となりますし、「経穴の由来」の中には、意外な経穴使用のヒントが隠されていたりもしますので、臨床上もとても大切な知識ではないかと思います。また、臨床で大切になるのは主穴ですが、本書ではまず「位置」の項に経穴(つぼ)の位置が記されていて、さらに「解剖」の項には詳細な解剖学的位置がありますので、併せて理解しておくと正確な取穴に役立ちます。そして「作用」、「主治」ではツボの性格を知り、「配穴」では他のツボとの併用の例が記されています。

辞典というと普段は使わずに困ったときに調べるものというイメージがありますが、本書は常にそばに置いて読むことができる本ではないかと思います。経絡や経穴をブラッシュアップしたいときには、各経絡に沿って一つ一つ確認していくことになるかと思いますが、そういった通読にもおすすめできる一冊です。学び初めの初心者から、ベテランの先生まで活用は様々ではないかと思います。山下詢先生の『カラーアトラス取穴法』という本で直感的に取穴部位を学び、さらにこの『針灸経穴辞典』で深く掘り下げるという方法もおすすめです。

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