凡欲察病者、必須先察胃気・・・
凡欲察病者、必須先察胃気・・・
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明・張景岳『景岳全書・雑証・脾胃』にある文章
凡欲察病者、必須先察胃気
凡欲治病者、必須常願胃気
胃気無損、諸可無慮
明・張景岳『景岳全書・雑証・脾胃』より
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解説
胃気といった場合、東洋医学・中医学では二つの意味がある。
①の“胃腸の消化能力”というのは、現代解剖学的にいっても、当然イメージするものなので、ここでは改めて述べる必要はないだろう。
ポイントは、②の“胃の気“である。
胃の気とは、脈診をするときの重要なポイントになる。
脉に胃の気があるかないかは、生命力の存亡や病気の予後や転帰の判断にもつながるため、とても大切な診察項目になる。
具体的にいえば、脉に現れる胃の気とは、「不浮不沈」「不快不満」「従容和緩」「節律一致」という条件が必要になる。
また、『黄帝内経』では、「剛臓六腑皆稟気於胃」という記述があり、“人は胃の気を以て本となす”というのが基本にもなる。これは、脾と併せて胃の気は後天の本であり、生命活動の供給源として最も重要な存在であることを伝えたものである。
人は胃の気によって生じる。そして、薬もまた胃の気によって巡る。よって、病気の治癒にとっても胃の気が重要である。
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