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東洋医学・鍼灸の理論は、初学者にとっては馴染みがないところがも多く、取っつきにくさを感じることも多いと思います。また、東洋医学・鍼灸の理論は一つ一つが全て結びついており、学問全体を、大きな全体として俯瞰しながらを学ぶ必要があります。ある分野だけを突出して学ぶのではなく、例えば診断学を学ぶためには、五行論が必要であったり、また五行論を理解するためには、五臓の生理学も同時に学んでいくというように、同時並行的に理解をすすめていくことが大切になります。
ではだからといっていきなり難しい本、例えば『黄帝内経』の原著に体当たりをする(それも大切なことですが)のはかなりたいへんであり、たいへんな割に成果に結びつきません。そこでまずは原著を基にした、東洋医学に根付いたものを読むことをおすすめします。
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本書は、代田文彦先生をはじめ、信頼できる先生によって書かれたものですので、内容は正確です。そして図が付いていますので、とてもわかりやすいです。陰陽論、五行論など、東洋医学・鍼灸の基礎的な知識はもちろんのこと、病証、診察学の初歩的な基本を押さえているので、全体を見渡しながら学ぶのに適しています。地味ではありますが、初版から年代を重ねて増刷されている理由もよくわかります。
本の体裁はハードカバーで少々大きいのですが、めくりやすいというメリットもありますので初学者としてかなり重宝する一冊です。
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