• 訳者 島田隆司・石田秀美
  • 発行 東洋医学術出版
  •  お薦め度 ☆☆☆☆☆
  • 『黄帝内経・素問』の原文、読み下し文、解説が揃った本です。少々お高いですが、内容と鍼灸師としての必要性を考えると、揃えておきたい本です。

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『黄帝内経』は、東洋医学・鍼灸医学の原典と呼べる位置にある本です。この本の原型は2000年前にすでに完成されていたと言われていますが、完成されて以後、多くの医家が解釈を加え、東洋医学の世界を広げていきました。今日においても、尚この『黄帝内経』は、東洋医学を志す者にとっては、見過ごすことが出来ない原典です。

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原文は簡潔に書かれておりますので、本文だけを読んだだけではなかなか中身を理解することは難しいところがあります。また、鍼灸医学・東洋医学の中でも、古典的な治療を目指す方にとっては、原文が持っているニュアンスを組んでいくことが大切になりますので、出来れば、いずれ原文である漢文に挑戦してほしいところです。しかし最初は漢文を読みなれていないと、いきなり原文に当たることは難しく、途中で挫折してしまい、原文そのものから離れてしまうということになりかねません。

その点この『現代語訳 黄帝内経 素問』 上巻は、原文と読み下し文、さらには日本語の現代語訳、語句の解説などが併記されていますので、読みやすいと思います。現代語訳の中には、少々各先生が独自に意訳をしているところもあり、全てをそのまま受け入れることには難もありますが、一つの解釈の参考になりますので、古典、『黄帝内経』に親しむ本としては適していると思います。

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