• 著者 周春才
  • 発行 医道の日本社
  • 経穴(ツボ)の名称には意味があります。その意味をわかりやすく漫画で解説した本です。経穴の意味を知ると、臨床のヒントが見つかります。そういう意味では、漫画といえども決して侮れない一冊です。

 

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一般的に鍼や指圧をするところを、“ツボ・つぼ”と言いますが、正式な用語としては“経穴(けいけつ)”と言います。経穴には名前が付けられていますが、中国医学ですから、もちろん全て漢字で表記されています。漢字が使われているのですから、そこには必ず“意味”があります。この経穴の名前が持っている意味を知ることは、その経穴の位置を知ることにもなりますし、経穴の効果を知ることにもなります。たとえば人差し指と親指の根元には、有名な「合谷(ごうこく)」という経穴がありますが、これは、この経穴が、“谷のように合したところにある”ことを示しています。また、背中の督脈上には、「至陰(しいん)」と呼ばれる経穴がありますが、これは、“ここが陽の至りですよ”ということを示しており、そこから治療のヒントや身体を見つめる手助けを得ることが出来ます。この「まんが経穴入門」は、“まんが”という題名がついていますが、いわゆるストーリー仕立てで経穴の意味が分かるというのではなく、ちょっとしたイラストが理解を助けてくれるという意味での“まんが”です。しかし、“まんが”“入門”という軽い言葉とは異なり、内容はとても充実しています。経穴に使われている漢字の意味や、五要穴などの説明などもあり、初学者にとっても、一般の人にとっても、そして中堅以上の先生にとっても役に立つものだと思います。気楽にめくる読み物としても面白いかと思います。

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